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7月の模型展示は「ブガッティ」

7月の模型展示は「BUGATTI=ブガッティ」です。
ブガッティは戦前にスポーツカーやレーシングカー、高級車を作っていたフランスの自動車メーカーです。
戦後は長らく途絶えていましたが、現在はドイツの資本がブランドを復活させております。
展示しているミニカーは何れも戦前の1920年代から30年代に作られたモデルです。

ブガッティ Type13 Brescia 1921

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初期の小型レーシングカーです。
この頃はブガッティのアイデンティティ=馬蹄形グリルは上が尖っています。
1327CC、4気筒エンジンで30HPでした。


ブガッティ Type59GP 1934

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ブガッティらしい青いレーシングカーです。
馬蹄形グリルの前にはメッシュのカバーが付きます。
3257CC、直8DOHCエンジンは250HPです。


ブガッティ Type57SC Atlantic Coupe 1938

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とても流麗なクーペですね。
3257CC、200~225HPです。

ブガッティ Type50 1932

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直列8気筒DOHCエンジン

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T50は最もブガッティらしいデザインかと思います。
極端に傾斜したフロントウインドウと柔らかい曲線を描く側面の塗分けラインはとても優雅な雰囲気を醸し出してます。
4972CC、200HP


ブガッティ Type41 Royale 1928

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ブガッティ Type41 Royale 1927

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ミニカー最後はロワイヤルが2台です。
ロワイヤルは6台しか作られなかった大型の高級車です。
なんと12750CCの直列8気筒エンジンを搭載しています。
今のバスやトラックよりも大きな排気量ですね。

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ロワイヤルに搭載された200HPのエンジンです。

1932年、ブガッティではこのエンジンを搭載した鉄道車両を作りました。
模型は1933年製のオートレール ブガッティ プレジデンシャル XB1008号です。

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かなり低い流線形の車体です。
運転席は車体中央にあるため前面の窓は乗客用です。
この車両にはロワイヤル用のエンジンが4台も搭載されました。

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屋根に付いている監視窓のような部分が運転席です。
4つのルーバー内にはロワイヤルのエンジンが4台横置きに搭載されています。
200HP×4=800HPというハイパワーの高速ガソリンカーです。
XB1008は1934年、192km/hのスピード記録を樹立しました。
東海道新幹線開業より30年も前にガソリンカーでこの速度ですから凄い記録ですよね。
運行最高速度も140km/hと高速でした。


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台車は4軸でミシュラン台車?と呼ばれたとか(詳細不明です)
車軸と車輪の間に緩衝用のゴムを挟んで乗り心地を改善したとのことです。
鉄道車輪の耐久性とゴムタイヤの乗り心地の良いとこ取りといった感じでしょうか?

しかしこの車両、実用燃費が極端に悪かったことは容易に想像できますね。
さらに4台のエンジンを常に完全な調子に維持するのも大変だったのではと思います。
XB1008号は戦後まで使われ1955年に引退しました。

以上、少々長くなってしまいましたが7月模型展示の解説でした。
皆様のご来店をお待ちしております。

by orangemint714 | 2020-07-04 02:23 | なはねふ喫茶室について | Comments(0)

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